安奈さんが杏花と晴太にお願いしたことが子どもをもつ母親にはどストレートに響くなぁ、ホント。
ー付き合うなら楽しみだけにして。もし再婚するなら、私が言うのも勝手だけど虹郎のいい母親になれる人としてほしい。私よりも。
杏花も晴太も真面目なだけに楽しみだけのいいとこ取りのズルい付き合い方ができないんだよね。そして、産み育てた母親よりいい母親ってそりゃハードルが高すぎるって…。でもそれだけ虹郎くんのことも晴太さんのことも大事にしてほしいという安奈さんの気持ちは伝わった。
ー今のとここの国ではさぁ、女性の人生、いいとこ取りは難しいんだよ。全部選んでするのは相当覚悟がないと。私には出来なかったから。
本当にその通りです。安奈さんは子ども・家庭と仕事のバランスを考えて離婚を選択したということなのかな。私も子どもが小さいうちは専業主婦⇒パート⇒正社員と子どもの成長に合わせて家庭と仕事が両立できるように考えて、納得して選択してきたつもりなのだけれど、児童手当の申請のために取得した夫婦の所得証明書を見て、その所得差に毎年愕然としてしまう。大卒まで同じなのにこの差はなんだと。
かと言って、バリバリ働いているとまるで子どもより仕事を優先している悪い母親みたいで後ろめたさがつきまとう。そして何より疲れ果ててしまう。いつになったらどんな選択をしても私は幸せだと自信がもてる日がくるのかなぁ。
杏花ちゃんの選択にも不安がある。真っ暗な部屋で好きな人のことを考えていたら夜になり、泣きながらその好きな人との幸せをできれば祝福してほしいと言う娘を果たして祝福できる親がいるだろうか？たとえどんなに素敵な人だとしても、やっぱり娘を笑顔にしてくれる人と結婚してほしい。そんな親心が林太郎さんと杏花ちゃんの表情から迫ってくるシーンでした。
杏花ちゃん、晴太さんとのその関係、サステナブルですか？サステナブルに疲れて持続しないという矛盾。杏花ちゃんの「自分らしく」はどこに着地するのだろう。
