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朝ドラ『舞いあがれ!』レコメンドを更新中。

17才の帝国 第4回 【嘘のない言葉ほど人を動かすものはない】

平さんは私たち大人そのものだ。

ー平さんがツラいなら僕は平さんを守りたい。

この言葉が真木くんの心からの言葉だとわかるから余計心に刺さり、動揺する。今までどうしてウーアの総理は自分ではなく、真木くんが選ばれたのか。平さんは納得できない気持ち半分で真木くんを見つめてきただろう。隙あらば自らが真木くんに代わりウーアの総理としてソロンを操り"ソロンの改革"を成し遂げる、そんな野望があったはずだ。

ところが一緒にウーアに携わるようになって、真木くんが心からウーアを理想の街にしたい、17才という年齢もあり、純粋にその思いで動いている。だから言葉に忖度や駆け引きなどの嘘がない。そこが自分にはないところ(なくなってしまった)で、本話でついにそれをソロンにも指摘されてしまった。平さんが5話でどう動くのか。平さんの正義が試される=私たち大人の正義が試されているようでドキドキする。また17才の平さんに何があったのかも描かれるだろうか。

今後の展開として、普通なら平さんが自分の理想を真木くんに託し、自らが盾となり鷲田総理から真木くんを守る…という展開になりそうだが、それだと亡くなった雪ちゃんの父(鷲田総理の第一秘書)やワッシーの父の二の舞になるだけだから、そういう展開にはさせないだろう。

ではあと一話でどんな展開に?真木くんが作り上げた自分の理想型である"スノー"が理想とは違う動きをしたら、真木くんはどうするか?そのあたりがポイントのような気がする。サチのおじいちゃんにプレゼントした蘇ったAIおばあちゃんもそうだ。AIおばあちゃんがおばあちゃんらしくないことを言ったら、おじいちゃんはどんな反応をするか?怒ったりガッカリしてこれはおばあちゃんじゃない!と捨てるのか。それとも自分の想像とのギャップを受け入れてうまく使うのか。

サチがスノーのようには動いてくれなかったように、プログラミング通りに動かないのが人間。そんな予測の枠から外れる人間の動きが新しい展開をもたらしてくれるのではないだろうか。そして、そのいわばバグのきっかけになるのが「嘘のない言葉」や「熱意」だったりするんじゃないかなと。そこまで理解して面接をしていたとしたら、ソロン、マジですごいな。すごいというか、怖いな。本ドラマはAIと人間の共生の「希望」を描いてくれそうな気がするので来週も期待。

最後に

ー将来本物の総理の椅子に座るつもりはあるのかね?

ー僕には無理です。ウーアの15万人の人々にすら僕はまだちゃんと向き合えていません。

本物の総理を目の前にして、盛大にディスる真木くん。(本人自覚なし)こんな風に住民一人ひとりと向き合おうと思って政治家をやってる人がどれだけいるだろうか…とため息が出ちゃう。