ー(ジョーさんに何と言われようとも私は諦めへん。毎日会いに行く)
ジョーに渡すおにぎりをせっせと握るるい。
ー今からジョーさんの所に行ってきます。
出来上がったおにぎりを抱えて、竹村のおじさん、おばさん、ベリーさんに意気揚々と宣言した。
ー朝ごはんにおにぎり持ってったら、大月くんも喜ぶなぁ〜。
ーん?朝ごはんにおにぎり?ジョー、おにぎりなんて食べへんよ。
ベリーが怪訝そうな顔で言い放った。
はっ!と息を呑むるい。
ー(間違うたぁ。ホットドッグじゃったぁ。コンペティションの前も食べよったし、今まで何十枚ものケチャップのシミを見てきたというのに…なんで私は気づかんかったんじゃあ。)
あからさまに落胆するるいを見て、ベリーが慌ててフォローする。
ーいや…食べてたかも。そうや、おにぎりも好きやよ、きっと。
ーいや、今からパンとソーセージ、あとケチャップ買うてきます!
そう言っていちもくさんに駆け出するいを誰も止められなかった。