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監察医朝顔2022【家族の楽しい時は短い】

ー楽しい時は短いよね。

仙の浦の美幸さん(演・大竹しのぶ)の言葉が胸に迫る。

私たちは朝顔家族の数年を一緒に見てきた。朝顔(演・上野樹里)がまだ桑原くん(演・風間俊介)と結婚する前、平さん(演・時任三郎)と二人暮らしをしている時から、結婚、出産という楽しい時も、里子さんが見つかったこと、大じいじを見送った悲しい時も一緒に見てきた。だから、朝顔家族をもはや親戚ぐらいの近さでずっと見守っている気持ちだ。

監察医朝顔の魅力は何気ない日常のシーンだ。今回でいえば、そぼろごはんのくだりや、里美ちゃんを預かってくれた絵美先生にちゃんとお礼の品を渡す桑原くんのシーン、仕事から早く帰ってきて誰もいない家で思わず掃除をしてしまう朝顔などなど。そして、二人目が産まれて慌ただしさが増す中、寂しい思いをする上の子もケアしなくてはならない難しさ。私たちの日常にもありそうな場面にすごく親近感がわく。

そして、どのシーンでも朝顔の家族はみな優しく丁寧なのだ。つぐみちゃんがじいじが病気になったのは里ちゃんのせいだと言った後、あんなに冷静に穏やかに子どもに言って聞かせられる自信が私にはない。子どもだろうが、大人だろうが関係ない、『家族で話そう』という姿勢。朝顔と桑原くんは何か起こった時、言葉にはしないがアイコンタクトを取る。そしてその後ちゃんと話し合う。そんなところも素敵な関係だなぁと思う。

仕事と子育ての両立で忙しそうな朝顔だが、娘にメロメロな父や桑原くんを間近で見られる毎日は幸せな日々だっただろう。しかしそれには必ず終わりがくる。親は老いるからだ。それを見せつけられて、同じ子育て世代の私も動揺した。

遠く離れた実家に住む父母。今年3年ぶりに帰省した時は変わらず元気で、たくさん思い出ができた。でも来年は元気じゃなくなるかもしれないのだ。帰省する前は色々話をしようと思っていたのに、結局どうでもいい話しかしなかったなぁ…と今さらながら後悔したり。

ー楽しい時は短い。

認めたくないけれど、その時は自分にも訪れる。私はその時どうするのか、どうするのがいいのか。全然わからないけれど、朝顔を見てまるで自分のことのようにたくさん感じとらせてもらった。

よし、来年は一緒に温泉旅行だな。